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明るいほうへ~ワークソング



いまは、金子みすゞが好きだ。

 

きっと小学生の時に読まされた記憶がこびりついていたのだろう。

僕はこれといって興味がなかった。

国語の授業、道徳の授業で、名前だけは知っている。

特に心に響く言葉は無かった。

 

大人になってから古本屋で「明るいほうへ」そんな本をなんとなく手に取った。

金子みすずの詩なんて何一つ覚えていない。

でも、その本をぱらぱら読んだ時、この本は買おうと決めた。

 

社会人になってから、一年中金子みすずの詩を繰り返し読んでいた。

詩を読んでやましい気持ちが何一つ起こらなかった。

ただただ、その美しい言葉を感じれることが嬉しかった。

それを理解できることが。

 

 

 

本当の意味でのワークソングを書きたかった。

社会を知らない人間に、真実を含めた言葉や重みは描けないと思っていた。

実際その通りだった。

 

 

農業、清掃業、接客業、飲食業、修理業。

いままでたくさんの仕事をしてきた。

アルバイトではなく、社会人として働くようになって、

僕は本当の意味でのワークソングを書くのだと思っていた。

 

だけど、僕が書けるようになったこと、

歌えるようになったことは。

 

希望だった。

 

こんなにも虚しく何もない人生を支えるには少しでも希望を感じたいと思い続けたからだ。

僕は本当の意味でワークソングを書けるようになったはず。

 

だが、書きたいと思ったことは希望であった。

 

やみくもに光輝く無責任で無鉄砲でまぶしいほどの希望ではない。

そういう物を、元々僕は書くことが出来ない。

僕が書けるのは、小さな希望だ。

 

明日…もう少しだけ…がんばろう。

その程度の光だ。

 

僕は真っ暗闇の中に希望の光を置いていくことが出来る。

僕は真っ暗闇に光を届けることが出来る。

 

 

ここで学ぶことはもう無くなったように思う。

きっと今の僕の寿命はもうそろそろ尽きることだろう。

 

明るいほうへ。

明るいほうへ。

 

僕は、明るいほうへ行きたくなった。